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カテゴリ:introduction( 4 )

introduction
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この度、ex.caprico(カプリコ)のハセガワアユムが新しいユニット「MU(ムー)」で公演を行います。

ブラジル(「バレンタインデイ・キス」「美しい人妻」etc.)、 bird's-eye view 企画公演、 シャトナー研EX(西田シャトナー氏演出・王子小劇場主宰)などの客演を経て、自身が約三年ぶりに作・演出を手掛ける意欲作。

三軒茶屋Spark1という新しい劇場で、4日間のみ行われるステージです。
ニュースが面白過ぎる00年代において< not "no Message" >(メッセージがないわけなんてない)を掲げ、個性的なキャストを迎えて、小劇場界の新しい第一歩になれればと考えております。



>>チケットの御予約はこちらからどうぞ。

>>ハセガワアユム Interview はこちらNEW
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by mermaid_song | 2006-11-21 01:04 | introduction
ハセガワアユム Interview 1
ボーダレスの向こうにある、グレーゾーンの物語

回新しいユニットを立ち上げて、レビュアーを募集しているくらいだから、もうちょっとマインドを伝える方法はあるはずと、ライターの菱川画文氏にインタビューを逆指名させて頂いた。同世代で、同じような価値観を持つ彼になら、今作品の狙う意図を汲み取ってもらえると思ったからだ。彼は音楽と映画の分野が本職なので、演劇という未完成の段階で取材をするものなんて大変だろうと思うけど、あえてお願いしました。演劇側からではなく、音楽と映画の側からフォーカスを当て、しかもマインドに絞って語ったインダビューとなりました。

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2006年も間もなく終わり、新時代の幕開けだった00年代すら収束に向かい始めたこの時期に、新しいスタートを切ったハセガワアユムが目指す境地とはどこなのか。それについて聞いて来た。(菱川画文)

●まず、このお芝居の台本の途中までと、稽古場を見学させてもらった上での、僕の凄く個人的な感想なんだけど、日暮愛葉の『プラトニック』というアルバムを思い出したのね。
「ああ、はい」
●あのアルバムは、青春とかパンクとか妄想とかを一気にひっくるめて、もの凄いポップな世界観で打ち出したもので、エッジの利いた部分もハセガワくんの芝居とばっちりマッチしているし、何より『マーメイド』って曲がある。
「ああ、うん。あるね」
●俺このインタビューするにあたって、そのアルバム狂うほど聴いて来たんだけどさ。
「(笑)」
●実際このアルバムとか意識してたりする?
「元々あれは俺も好きなアルバムでずっと聴いてたんだけど…。特に意識はしてなかったかなぁ」
●マジで? 俺これ完璧元ネタだと思ってたんだけど(笑)。
「うはは(笑)。でもね、(主人公の)女性像はね、近いものがあるね。不思議ちゃんて範疇まで行くと飛びすぎちゃって、ついて行けないじゃない」
●まあ、時代が時代だし、ちょっと寒いよね。
「だけど、普通の尖ったOLとかさ、普通の尖ったロックバンドやってる人たちの、その適度な壊れ具合が欲しいなと思ってて、そう言うのはイメージとしてあるかな」
●ごめんね。凄い勝手な事言って。マジで「役者に聴かせて!」ってくらい芝居にハマってたからさー。
「本当に? じゃあ今度稽古場持って行きます」
●なんでそう思ったかって具体的に言うと、日暮愛葉って、90年代からずっと現代までやっていて、90年代的な敗北感や00年代的な喪失感を背負って来たっていうか。そういう歴史を経て来た人じゃない。そういう部分が台本読んでると随所に見え隠れしてたのね。
「そう言ってもらえると凄く嬉しいね(笑)俺も最近超聞いてるの松崎ナオでしょ、浅井健一の新しいのとか、曽我部恵一とか、ヨラテンゴ、ある意味全部90年代ばっか(笑)」
●そういった敗北感とか、喪失感を全部ひっくるめた上で、「その先に何をつかむのか?」っていうところに落とそうとしているのかなと思ったんだけど。
「そうだねぇ…。個人的にも(前の)劇団を3、4年やってて、それを辞めちゃってから、人の芝居に役者で出てたりとか、単発でプロデュース作品とか。で、そんな事しているうちに00年代も終わりかけてて。で、90年代で得た栄養っていうか、そういうものを逆に00年代で活かしてやろうと思っていて。90年代って、ネットとかなかったけど、何か根底で繋がっている、『これだよね』っていう共通感覚があったから、」
●フリッパーズ・ギター以降とかあのムーブメントとかね。
「うん。ああいうのもっかい信じたくて。時代的にそれが、今になってやっとやれそうっていうのがあって。00年代ってマスコミが「勝ち」「負け」って勝手に騒ぐ一方、細分化が進んで独立してきて「勝手にやってるから、勝手にやらせて」ってポジションも確立されてきてるじゃない。例えば90年代からずっとやって来た、所謂ぼくらの世代の好きな人たちとかもさ、セールス的にはどうか知らないけど、負けてもいないし、勝ってもいないけど相変わらずかっこいい、ってスタンスで今もやってるじゃん?そういうスタンスに勝手に勇気づけられた。演劇だから「演劇のこういう風潮に乗って〜」とかではなくて。もっと独自のスタンスがいいし。」

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by mermaid_song | 2006-11-21 01:03 | introduction
Interview 2
●今回、登場人物は最初っから負けてる人だらけだよね。更生施設に入ってるんだけど、本気で更生しようと思ってないっていうか。思ってるんだけど、なんか本気になれないっていう…。
「ダメ人間が更生するって話は昔から王道としてずーっとあるんだけど、今の時代はみんなそこまで要領悪くないし、要領が悪い人には同情すら無いみたいな風潮あるじゃん。だからみんな普通に頑張って、100のうち50、60くらいのところでなんとか上手くやってて、普通に生活してて要領も悪くないし・・・だけど、でも「どこかダメなんだろう」っていう変な欠落感があってさ。そのコンプレックスって00年代独特だと思う。それはただ要領良く人生をこなしてるだけで、それが人生本来に直接結びつくものでもないってアタマから知ってるからだと思うのね。功と罪がイコールになってないような理不尽さ。00年代って、「勝ち組」「負け組」とか「高い」とか「安い」って、凄くポップでキャッチーだからみんな分けたがるけど、実は勝ちも負けも、高いも安いも無くなって来て、全部ボーダレスになって来てると思うんですよ。」
●うんうん。でも、みんなボーダレスなのは不安だから、白黒はっきりつけたがるんだけど、ハセガワくんの場合はそういう分かり易いところに逃げたくないっていうか、結論づけたくない感じがするんだよね。
「そういう白か黒かっていう乱暴な価値観の風潮の中でも、真ん中のドロドロしたところとか、ファジィってすごい90年代な言葉だけど、あれに近いグレーな部分をところが逆に浮いてもっと目立って欲しいとは思ってる」
●「グレー」というのは、具体的に言うと?
「感受性。例えば今の演劇業界は二極化が凄い進んでて、過激さを前面に押し出したものと、相手をドッキリさせるギミックに特化したもののどっちかなんだよね」
●全部がそうとは言い切れないけど、そういう風潮は強いよね。
「最先端って言われてるアヴァンギャルドなシーンがそれで。でもそれって外見がパンクなだけで、本当のパンクって中身にもあるもんじゃん。みんなが演劇ってのに飽きちゃってるてのも、わかるよ。でも外見としての演劇をいじるひとは沢山出て来たけど、肝心の中身を再構築しようって人が全然いない。だからその手法のひとつがメッセージの回帰かなって自然に出て来た。90年代のときは「虚無」とか流行っててメッセージって言葉自体寒かったけど、今はメッセージって一周して全然かっこわるくない。逆に言いたいことないなら下がってろって感じ。だって00年代っていうのは、俺小泉純一郎が就任して以来面白くてしょうがないの(笑)。あの5年間は幸せな5年間だったなーって思ってるし(笑)」
●わはははは(笑)
「90年代はオウムとかありつつも、どっか平和だったって乖離していたものであって、00年代っていうのは『マジヤバいんだけど、マジどうしよう』っていう世界でニュースがついにフィクションを追い越しちゃった気がしてるのね。だけど、その中でもさっき言った二極化に走って過激なことをやれば勝ちみたいなのは凄く嫌なのね。」
●そうではないものを目指したい、と。
「ブルーハーツのような判り易いものをパンクと呼んじゃってもいいけど、フリッパーズのように外見は至って普通なんだけど中身がよっぱどパンクな方が好きなんだよね。彼らのどこにパンクを感じたかってのが、グレーゾーンなんだと思う。例えばこの芝居では人の死に関わる事を話すけど、人が死なないとかさ。暴力の話はするけど、血は流れないとか。どっかしら矛盾してるんだけど。何故人が死なないんだろう、とか。何故血は流れないんだろう、とか感じたり考えたりする部分には意味がある。そういうグレーな部分、あえて感じたり考えなきゃいけないところを狙いたくて。じゃないと感じることや考えることが単純になりすぎる。曖昧な気持ちを曖昧だとそのまま表現するから感動する訳であって、いくら文化が疲れて純愛ブームだからって「好きな人が死んで泣く=悲しい」とかシンプルすぎて頭来るじゃん。そんなこと言ったら「超泣ける」って映画や芝居を笑いながら馬鹿にして見てる人間たちは死ねってこと?そんなんじゃ泣けないそいつらが本当に泣けるものを作らないと。白と黒に分けよう分けようとすればするほど、シンプルかもしれないけどどんどん薄っぺらくなる。「どっちかじゃなきゃ売れない」とか「劇団の方向性」とか便利な言葉で片付けて、感じることを放棄してる。ちゃんとした批評されたいし、名前付けて欲しいって思ってるからレビュアーも募集してるし。演劇でそういうグレーゾーンを試すから、外見はポップでなくてはいけないとも思ってるし。」


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by mermaid_song | 2006-11-21 01:02 | introduction
Interview 3
●今回、役者に稽古にあたってM・ナイト・シャマランの映画を見せたのは、その辺の意図があっての事だよね(笑)。
「そうそうそう。あと松本人志の『ビジュアルバム』の「ミックス」ってコント。野菜餃子か肉餃子かで大揉めして夫婦で殴り合うやつ。あれも愛と憎悪がセットになってる。どっちでもいいグレーの部分がある。シャマランも笑っても良いし、泣いても良いしっていうグレーなところをやっていて。本人がどこまで計算してやっているかは分からないんだけど、俺とか笑ってみてるわけじゃん(笑)」
●俺もだけど(笑)。
「ネタだと思って見てて、だけど泣けちゃうって言う、その自由な感じは絶対映画として新しいことやってるって思うのね。明らかに笑わせます、泣かせますっていう境界線がないから、ああいうのが新しいなと思ってて。俺は常に新しくないとものを作る意味って言うのはないと思ってるから。だから、そういう意味ではシャマランには凄く影響を受けてる」
●分かり易くないよね。
「今回チラシにも『not”no message”』って書いてるんだけど、要するにメッセージなんかないわけないじゃない。言いたい事がないなんて嘘だと思うの。シャマランは言いたいこと超あると思うし。すごくシンプルなものが。だけど、それが一見オカルトなB級映画の皮を被ってるから、逆に人の心に何かを残すと思うのね。『こいつ一体何が言いたいんだろう』『こんな仕掛けしてまで何が伝えたいんだろう』って。」
●こんなにシャマラン、シャマランって書いたらお客さん心配かもしれないけど大丈夫?(笑)
「まあ、シャマランよりポップなものにするつもりだけど(笑)いや。でも、グレーなところ狙ってるし、シャマランの映画見終わったみたいになればいいかなと。俺みたいに泣いてる人もいれば、笑ってる人もいるっていう。カーテンコールでステージから見える客席がそうなってたら、ほんと有り難いですよね。新生第一回公演なんで、暖かくそれでもって好き勝手に見て欲しいです。あと最後になったけど、キャストのみなさんがすごいいいですよ。毎日笑ってるし、ほんと透明。」

(11月某日 深夜・下北沢にて)

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by mermaid_song | 2006-11-21 01:01 | introduction